Skypeを使ってトークバック無しで複数人数でねとらじを放送
概要
Livedoorの公式マニュアルでは、「Skypeを使っての放送は再生リダイレクトを使うことで可能」と書いてあります。
しかし、単純にその方法でやってしまうと俗に言う「トークバック」という現象が起きてしまい、相手にとって非常に会話しづらい状況となってしまいます。
トークバックが起こる原因についてですが、再生リダイレクトの仕様上「相手の発言が相手に返ってしまう」というのが理由に挙げられます。
では何故そうなってしまうのか。再生リダイレクトとは「パソコンの全ての音声を録音できるようにする」という機能です。
すなわち、Livedoorの説明にもあるようにSkypeの会話はBGM扱いとなり、その音声も録音の領域に入ってしまい相手に返ってしまいます。
これはサウンドカードの仕様上、ほとんど回避できません。
しかし、全二重対応のサウンドカードを2枚挿すと、この仕様を回避することができます。
今回はサウンドカードを2枚挿し、トークバックを起こさずにSkypeで通話しながらねとらじを行う方法を伝授致します。
用意する物
m3w (ラジオ放送用のソフト。Winampでもできない事はありませんが、こっちの方が簡単です。英語のHPですが日本語版もちゃんとありますよ。)
ねとらじミキサー or RAZ Studio (ねとらじミキサーはシンプルで分かりやすく、RAZ Studioは音楽も流せる高機能タイプ。)
音楽を流すソフト(ねとらじミキサーで放送し、なおかつBGMも必要とする場合。しかし設定が面倒なのでRAZ Studioの方がお勧め。)
ヘッドホンマイク(必須。マイクとスピーカーでやるとハウリングを起こすので危険。最悪スピーカーが壊れます。)
ここからが本番。
サウンドカードx2 (条件として全二重対応の物を。筆者はSoundBlaster5.1を2枚使っています。)
オーディオケーブル (ステレオ・モノラルは不問。しかし、ステレオ放送なら当然ステレオの物を。)
1.サウンドカードを取り付けよう。
サウンドカードを買ってきたら、何はともあれ取り付けを行いましょう。
取り付ける方法はケースやサウンドカードの仕様によって変わりますが、大体はPCIかUSBだと思います。
筆者的にはPCIの方が配線も面倒ではないのでそちらをお勧めします。但しその場合はPCIの空きスロットに注意。
インストールのやり方は各種サウンドカードのインストール方法を参照して下さい。
PCIで差し込むときはこんな風に。
2.システム・ソフトウェアの設定をしよう。
サウンドカードを取り付けたなら、あとはシステムを変更します。
この時に、Skype用のサウンドカードと放送用のサウンドカードを使い分けるように設定して下さい。
1.サウンドとオーディオデバイスの設定で、既定のデバイスを全て「Skype用のサウンドカード」になるように設定
2.Skype用サウンドカードのボリュームコントロールでマイクの設定をミュートにし、録音コントロールでマイクを選択
3.放送用サウンドカードのボリュームコントロールでライン入力の設定をミュートにし、録音コントロールで再生リダイレクトを選択
4.m3wのオプション→サウンドカードでサウンドカードを放送用サウンドカードに設定
ボリュームコントロール等の設定方法はこちらを参考にすると良いかもしれません。
3.ヘッドホンマイクとオーディオケーブルを接続しよう。
接続の方法として、「Skypeで会話している声を放送用サウンドカードで拾う」という風になるように接続します。
1.Skype用のマイク端子にヘッドホンマイクのマイク端子を、ラインアウト端子にオーディオケーブルの片方を繋げる
2.放送用のマイク端子にオーディオケーブルのもう片方を、ラインアウト端子にヘッドホンを繋げる
こんな感じ。黒はオーディオケーブル、緑はヘッドホン、赤はマイクです。
4.音量を調整しよう。
ここまで来れば仕組みはもう完璧。ねとらじミキサーでマイクをオンにして友達と喋ってみて下さい。トークバックが無くなってるかはこの方法だけでも可能です。
あとは音量の調整です。ねとらじミキサーやRAZ Studio、ボリュームコントロール等をうまく使って調整してみて下さい。
5.最後に。
今回の方法を簡単に説明すると、「本来戻ってしまう相手の音声を逆にラジオに押し流す」といった感じです。
普通に一人だけで放送したり、普通に使う分にはSkype用のサウンドカードだけを使っても大丈夫です。その際はm3wの設定を忘れずに。
というか、オーディオケーブルがモノラルだと音楽を聴いてたりすると音質が悪くなってしまいます。
また、サウンドカードやオーディオケーブルは全部込みで買っても5000円程度で手に入るので、お金に余裕があったらケチらず買ってしまいましょう。